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ディエゴ・シメオネ独占インタビューvol.2『続・98年W杯、ベッカムとの真相』

アルゼンチン代表として、史上初出場100試合を達成。現在も歴代4位を誇るアルゼンチを代表する選手。

プレースタイルはまさに闘犬。粘り強く最後までボールを追いかけ、ボールを奪取するや否や攻撃の起点を作る。多彩な戦術、そして情熱とリーダーシップ、も持ち合わせ攻守において完璧なミッドフィルダーの一人である。

現役引退後は、そのリダーシップ能力を買われ監督業へと転身。
アルゼンチンのラシンに就任後、国内クラブで数シーズン経験を積んだ。
2011年から古巣アトレティコ・マドリードに移り、数々のタイトルをチームにもたらしている。

今回は、全2回にわたるインタビューの2回目となります。

生年月日 1970年4月28日(50歳)
出身地 ブエノスアイレス
身長 177cm
体重 70kg
ポジション DF
利き足 右足

経歴:1987-1990 V・サルスフィエルド/1990-1992 ピサ/1992-1994 セビージャ/1994-1997 アトレチコマドリード/1997-1999 インテル/1999-2003 ラツィオ/2003-2005 アトレチコマドリード/2005-2006 ラシン・クラブ


ーーPKとは宝くじみたいなものだと思いますか?イングランドからPKを得たバティ(バティストゥータ)のPKが先制点になったことは今でも忘れられない出来事ではないですか?

W杯で、しかもイングランド対アルゼンチン戦のような試合でPKにより先制する展開というのは難しいね。

だが、ルールは履行されるためにあるものだから仕方がない。 

とはいえ、ゴールデンゴールによって試合が終わるというルールは個人的には好きじゃないね。

最後のPK戦の結果がどうなるかはまさに宝くじのようなものさ。

個人の力、冷静さ、ゴールに向かって蹴るキックの強さ加減、トリッキーな駆け引きなど多くの要素が関係するのは面白いと思うけどね。

ーーその後もあなたは度々ベッカムとマッチアップする機会がありましたが、イギリス人に対する敵意みたいなものを彼に感じていましたか?

それはないね。彼とは重要な対戦でエピソードができたが、それだけのことだ。

ベッカムはたびたび困難から復活してきた選手だ。彼にとっては難しいことだったと思う。

 特にイングランド代表として出場したあのW杯の後はね。(※アルゼンチン戦で多くのイギリス国民がベッカムの退場により負けたと彼を非難した)

彼はそこから復活して翌年にはマンUでCLのタイトルを獲得した。

 所属していたクラブではいずれも成功を収めてきた。それには敬意を表したい。あのような難しい状況から復活することは並大抵のことじゃないからね。

ーーベッカムが(W杯敗退後)イングランドに戻ってからマンUの最初の試合はウェストハム戦でしたが、ガラが悪いと定評のあるウェストハムサポーターたちがスタジアムで(ベッカムをあざけるために)レッドカードを手に持って迎えたんですよ。 

いや、本当に厳しい状況にいたと思うよ。

あの時のW杯のイングランドはシーマンやポール・インスといった偉大な選手が揃う素晴らしいチームだったし、当然、もっと上に行く目標を掲げて大会に臨んでいたからね。 

 だから、敗退を忘れるためにいつもあのエピソードのせいにしたんだ。

ーーこのパートの最後になりますが、永遠の宿敵を退けた時の思いは?W杯の大会期間は短いので、そんなに余韻に浸る時間はなかったと思いますが。

もちろん、みんなで祝福したよ。あの貴重な瞬間の喜びを噛み締めた。アルゼンチン国民にとっては(イングランドが)単なるライバルではないことはわかっていたからね。

だから、人々がどんな気持ちでいるかを感じながら戦った。

たくさんの場所で戦い、ここまで勝ち抜いてきたけど、負ければベスト8進出の望みは絶たれていたわけだから。その後、オランダとも素晴らしい試合をしたが、ベルカンプのゴラッソにより僕らは敗退した。

ーーあなたの憧れの選手は誰ですか?その理由は?

憧れの選手っていうのは難しい質問だな。子供の頃は他の選手のプレーをよく見ていたけど、ブラジル人ボランチのファルカンのプレーをよく見ていたよ。 子供の頃はカブレラもすごく好きだったな。

成長してきてからはマテウスが好きだった。いつも異なる選手のポジションを注意深く見ていたよ。

彼ら3人はそれぞれ異なる選手だったと思う。

ーー彼らと実際に会ったり対戦したりした時はどうでした?

ムチャチョ(カブレラ)とはいい関係だったし、ベレスでも一緒にプレーした。人としても素晴らしい。怪我に苦しんだけど、僕にとっては稀に見る才能を持つ選手だったよ。

その後、マテウスも相手チームの選手としてマッチアップしたこともあるし、イベントなんかで一緒に食事したこともある。素晴らしい選手だし、センターバックも中盤もできてあらゆるタイトルを獲得している特別な才能の持ち主だった。

ーーファルカンは?もし知り合っていたら彼にどんなことを言ったと思いますか?

 いや、ファルカンとは知り合いじゃない。彼は僕が幼少時代に注目して見ていた選手だった。

ーーあなたと同じポジションでプレーやメンタル面を含めてすごいと思う選手を挙げてください?

ミッドフィールダーは一番難しいポジションだと思う。すべての要素を少しずつ備えていなければならないからね。アグレッシブがなければならないし、ボールをリカバリーする力や正確なパスも求められる。エリア内へも攻め込まなければいけない。さらにゴールも決めるとなると、おそらく僕はちょっと特別な選手だったと思う。

 1人の選手で僕と同じように全てにバランスがとれている選手を見つけるのは難しいと思う。当然、それを持っている選手は特別な選手だ。今日にいたるまでここ数年で考えるとなると…同じポジションで特別な選手と言ったらベロンだろうね。

なぜなら、彼は僕が今いったようなものを兼ね備えているから。性格的にも才能という意味でも、クリエイティビティもアグレッシブもあるし、ボールリカバリーにも長けている。5番のポジションでも少し前でもプレーできるし、1対1にも強く、プレーの視野も広い。

疑いなく彼がベストだと思う。

▼インタビュー動画はこちら▼

End(お読みいただきありがとうございました。完 次回投稿は12/20(日)予定)

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